道草の時間

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zoom RSS ヤブコウジのこと

<<   作成日時 : 2010/01/21 11:02   >>

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林のへりの斜面に、ヤブコウジを見つけました。赤い実を一つだけつけて、「ヤブコウジだよ」と、ほこらしげです。普通は数個の実がつくのですが、一つだけというのも、可憐でチャーミングです。

ヤブコウジ (Ardisia japonica (Thunb.) Blume) は東アジア暖帯に分布するヤブコウジ科の小さな木本です。因に、ヤブコウジの兄貴分みたいなマンリョウもヤブコウジ科の植物です。マンリョウにしてみれば、なんでヤブコウジごときが科長なんだと、不満かも知れません。センリョウはセンリョウ科ですから、われ関せずでしょう。

ヤブコウジの実は、古代から人々の目を引きつけていたようです。ヤブコウジは「やまたちばな」とよばれ、万葉集の中にも、5つの歌が収録されています。その中から、大伴家持の歌二首。

雪の日に作る歌一首
この雪の消残(けのこ)る時にいざ行かな 山橘(やまたちばな)の実の照るも見ん(巻19ー4226)

冬十一月五日の夜、小雷起り鳴り、雪落(ふ)りて庭を覆(おほ)ふ。忽(たちまち)の感憐(あはれ)を懐(いだ)きて、聊(いささ)かに作る短歌一首
消残(けのこ)りの雪にあへ照る あしひきの山橘(やまたちばな)を苞(つと)に摘(つ)み来(こ)な(巻20−4471)
注:「苞」とは「お土産」のこと。

消残る雪に映える実の鮮やかさを想像させる二首です。

現在のヤブコウジの名はいつ頃付いたのか分かりませんが、漢字では「藪柑子」と書くのだそうです。「柑子(こうじ)」は古くからある柑橘の一種です(農林水産技術情報協会HP >「農産物のプロフィール」)。橘も柑橘ですから、同じような意味になります。柑橘の実とヤブコウジの実が似ているようには思えませんが、昔は橘や柑子は貴重な果物だったでしょうし、それら以外に比較するものも身近に少なかったのだろうと思います。

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コメント(13件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは
ヤブコウジは、歌にも詠まれるほど昔から身近だったのですね。
私が歩く林でもよく見かけます。マンリョウに比べると一つにつく赤い実の数は、少ないでしょうが、総数で言えば劣らないかもしれません・・・
YAKUMA
2010/01/21 22:06
わたし・・・・・
マンリョウ(万両)もセンリョウ(千両)も
・・・いらないんです
せめて、宝くじ・・・
ヤブコウジ(十両)でいいんですが・・・
ダメでしょうか?
でも、この木って 昔から有名だったんですね
なんせ”じゅげむ寿限無”に採用されているんですから・・・
”やぶらこうじのぶらこうじ”って、ヤブコウジのことですよね
さすがは科長・・・マンリョウごときには、負けていないようですね。
yajiro
2010/01/22 00:49
YAKUMAさん、コメントありがとうございました。
万葉集には、ヤブコウジを歌ったののはあるけれど、マンリョウはないようです。古代人はヤブコウジの方を好んだのでしょうか。
そちらにはヤブコウジがたくさんあるのですね。こちらは案外少ないです。
エフ・エム
2010/01/22 08:11
yajiroさん、コメントありがとうございました。
なるほど、私も十両ぐらいは欲しいところです。散歩にはお金はかかりませんが、プロバイダには支払わないといけないですから。
関西では、センリョウ、マンリョウとアリドオシを庭に植えて、「千両、万両、有り通し」なのだそうですが、凄いですね。
「やぶらこうじのぶらこうじ」はヤブコウジのことでしたか。朝から勉強になりました。
エフ・エム
2010/01/22 08:22
mikomaiさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/01/22 08:33
ヤブコウジと聞くと、わたしもじゅげむを思いだします。
それくらいポピュラーだったんですね。

近所の林内にいっぱい生えてます。
枯れ葉の中からちらっと赤い実がのぞいて、愛らしいですね。
万両の先輩だから、科長なんでしょうね。
やまたちばな、という呼び名、ヤブコウジより風流ですね。
風さん
2010/01/22 21:25
やぶこうじの赤い実がキレイですね。千両の科長とは、知りませんでした。家でも主人が、山草が好きで庭に植えたり鉢植えにしたりしています。やぶこうじも鉢植えにして、楽しんでいます。風さんと同じくやまたちばなの呼び名のほうが、私も好きですね。凸。
みーたん
2010/01/22 22:34
風さん、コメントありがとうございました。
そちらにはたくさんあるのですか。うれしいですね。センリョウやマンリョウのように派手でなく、われ関せずとしているところがいいですね。「やまたちばな」は古い名前で、万葉のおおらかな感じです。
エフ・エム
2010/01/23 08:18
みーたんさん、コメントありがとうございました。
山野草がお庭にたくさんあるのでしょうね。ヤブコウジにも園芸品種がいろいろあるようですね。我が家の庭には全然ないのですが、種苗屋さんの店先などで見るのは楽しみです。
「やまたちばな」の名のほうがお好きですか。こんど見つけたら「やまたちばな」と呼ぶことにします。
エフ・エム
2010/01/23 08:36
かわいい実ですよね。
ミニミニのりんごみたいな。
いつもはあるお宅の日陰になっている場所でのヤブコウジを見ていました。
日陰なので撮ってもぶれぶれ〜
それが森に行った時、今までとは違い背丈もあるヤブコウジを見たの。しかもたくさん!
陽はサンサンと降り注いでいました。
このような姿を見たのは初めてなので嬉しくなりました。
コウヤボウキのピンクブラシを撮りに行った時の話です。
池田姫
2010/01/23 14:13
名前も実も、初めて知りました。
サクランボの様
冬山の中で、凛とした真っ赤な色。
それに心を留める万葉歌人の感性に、脱帽
T&M
2010/01/23 15:12
池田姫さん、コメントありがとうございました。
なるほど、ヤブコウジの実は柑橘よりリンゴに似てますね。ただしリンゴが日本で栽培されたのは明治以降だそうですから、ヤブリンゴとかいう名にはならなかったわけですね。
林の中にたくさんのヤブコウジ! そんなところに行ってみたいです。
エフ・エム
2010/01/23 20:50
T&Mさん、コメントありがとうございました。
あ、サクランボも似ていますね。ヤブサクランボ、ヤマサクランボ。これもいい名前です。
万葉人が好んで見ていたものを、現代人も同じような感覚で好む。時代は隔たっても、万葉集には共感できるところが多いように思います。
エフ・エム
2010/01/23 21:08

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