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zoom RSS 木場公園帰化植物見本園の花(3)

<<   作成日時 : 2011/10/28 17:09   >>

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前回の続きです。

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ヒロハノレンリソウ (Lathyrus latifolius L.)



アフリカ北部とヨーロッパに原産するマメ科多年草で、日本では大正年間から観賞用に栽培されているようです。1年草のスイートピー (Lathyrus odoratus L.)と同属で、外観がよく似ているけれど、多年草なので、宿根スイートピーとして栽培されていますが、香りはないということです(日本帰化植物写真図鑑)。現在は逸出して帰化しているようです。

スイートピーは春〜初夏の花ですが、ヒロハノレンリソウは初夏からこの季節まで咲くようですから、園芸植物としては長期間楽しめますね。


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ヘラバヒメジョオン (Erigeron strigosus Muhl. ex Willd.)



北アメリカの原産で、世界の各地に広がっている雑草です。日本には大正年間に来たと考えられています(上記図鑑)。葉の巾がせまく、縁がヒメジョオンのように切れ込んでいないので、両者は区別できます。ヒメジョオンと同じような場所に生え、花期も7月〜秋ですから、ヒメジョオンと思って見ているかも知れません。


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マツヨイセンノウ (Silene latifolia Poir. subsup. alba (Mill.) Greuter et Burdet )



花期は初夏から夏頃なのですが、まだ花が1輪だけ見られました。

マツヨイセンノウは別名ヒロハノマンテマといい、アフリカ北部、アジア西部、ヨーロッパに原産するナデシコ科の2年草または多年草です。明治年間に観賞用に渡来したそうですが、現在は全国に帰化しているようです。

雌雄異株の植物で、その性決定はXY型の遺伝によっています。X染色体とY染色体とは形態的に識別できるので、性決定の遺伝学的研究に古くから利用されている実験植物でもあります。White campionという英語名の方に遺伝学者はなじみがあります。


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マルバツユクサ (Commelina benghalensis L.)



マルバツユクサはツユクサ科の1年草。花期は夏・秋。日本にも在来種として存在するのですが、ここにあるということは在来種とは別個に、外国からやって来て帰化した系統でしょうか。アジア熱帯、温帯、アフリカに広く野生する植物です。


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ミツバオオハンゴンソウ (Rudbeckia triloba L.)



オオミツバハンゴンソウともいい、北アメリカ原産のキク科2年草。昭和年間のはじめに栽培種として渡来し、逸出して帰化植物になったそうです(上記図鑑)。


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モミジルコウ (Ipomoea x multifida (Raf.) Shinners)



名札はモミジバルコウでしたが、標準和名はモミジルコウのようです。ヒルガオ科1年草。花期は夏〜秋。学名の標準は上記のものですが、I. x sloteri (House) Ooststr. となっている文献もあります。いずれにせよ、学名で分かるように、交配によって作られた園芸種で、上記図鑑によれば、1917年頃にアメリカ、オハイオ州でつくられたルコウソウとマルバルコウの雑種だそうです。現在は逸出して帰化植物になっているようです。


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ヤノネボンテンカ (Pavonia hastata Cav,)



ヤノネボンテンカは南アメリカ原産のアオイ科の木本。花期は夏〜秋。園芸植物(高砂芙蓉)として利用されたものが逸出して暖地に帰化しているようです(上記図鑑)。

ボンテンカ (Urena lobata L.)というアオイ科の植物がありますが、それにヤノネをつけたのがこの植物の名前。ただしボンテンカはヤノネボンテンカとは別属です。ヤノネはたぶん矢の根すなわち矢じりのこと。葉のかたちからきているのでしょうか。


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ルリフタモジ (Tulbaghia violacea Harv.)



南アフリカ原産のヒガンバナ科多年草。資料がなくてよく分からないのですが、やはり園芸植物として栽培されていたものが、逸出して帰化しているのだと思います。

ルリフタモジとはおかしな名前ですが、フタモジ(二文字)はニラの別名(広辞苑には女房詞とある)ですから、ニラに似て瑠璃色の花をつけるからルリフタモジと解釈しました。なお、ネギの古名は「キ」といい、それ故ネギのことを女房詞で一文字というのだそうです。一文字あっての二文字、二文字あっての瑠璃二文字です。

今回の帰化植物見本園シリーズはこれでおしまい。春にもまたここを訪れてみたいと思っています。

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タイトル (本文) ブログ名/日時
ヘラバヒメジョオン、ホトトギス、紫万年青 そして 万葉集より抜粋
ヒエーッツ! 泣きも笑いもしませんが今日は11月1日 あと2ヶ月で正月ですよ。     ...続きを見る
tabibito
2011/11/01 06:35

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コメント(35件)

内 容 ニックネーム/日時
野生のスイートピーは素朴ですね。
園芸種のものは茎が長いのですが短かめのようですし、豆の花って感じがありますね。
末摘花
2011/10/28 22:26
末摘花さん、コメントありがとうございました。
スイートピーの切り花は洋風の部屋にぴったりのおしゃれな花ですね。それと比べると、レンリソウはやはり野の花で可愛らしさがあります。野生のものを見たい気がします。
エフ・エム
2011/10/29 08:31
hideさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2011/10/29 08:34
kemochimeさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2011/10/29 08:35
最終回は庭にあってもいいような花達ですね。
うちの庭では今ヤノネボンテンカが咲いています。5年前いただいたものがたくさんふえて花の少ない夏から秋の庭を彩ってくれます。ただしこの勢いで殖えるとそろそろ間引かねばならないでしょう。
ルリフタモジはツルバキアの名で販売されています。’シルバーレース’という園芸種を植えていますがこれはなかなか殖えません。
夕菅
2011/10/29 08:51
こんばんは
ヒロハレンリソウは、この近所でよく見かけます。
誰かが植えたものが散ったのかは分かりませんが、増えてきていますね。
マルバツユクサは、見過ごしてしまいそうです。
YAKUMA
2011/10/29 17:29
えのもと@秋田さん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2011/10/30 08:02
夕菅さん、コメントありがとうございました。
ヤノネボンテンカの花は印象深かったです。お話では元気な植物のよう。野生化する素質が充分あるのでしょうね。
ツルバキアという名は聞いたことがありますが、ルリフタモジと結びつきませんでした。植物園に行くと、けっこういろいろと勉強ができます。
エフ・エム
2011/10/30 08:14
yasuhikoさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2011/10/30 08:16
ヨッシーさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2011/10/30 08:16
ケロ太さん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2011/10/30 08:17
YAKUMAさん、コメントありがとうございました。
ヒロハレンリソウはそちらに野生しているのですか。こちらでは見かけません。やはり栽培していたものが逸出したのでしょうか。
マルバツユクサも探してみたいですね。
エフ・エム
2011/10/30 08:21
マシュマロさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2011/10/30 08:21
I子さん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2011/10/30 08:22
ヒロハヒメジョオンは興味深いです。
ぜひ見分けてみたいです。
モミジルコウソウはルコウソウとは葉っぱの形がちがうのでしょうか。
植物も国際化が進み(笑)そっくりさんが増えてうっかり知ったかぶりができませんね。

木場公園は何年か前に行ったことがありますが、帰化植物園は入っていません。
面白いものが会ったのですね。
とんとん
2011/10/30 11:40
これまでヒメジョオンやツユクサを何気なく眺めてましたが、これからは葉の形を気をつけて見てみます。
winning-field
2011/10/30 15:39
とんとんさん、コメントありがとうございました。
ヘラバヒメジョオンですね。私も一度ヒメジョオンに集中して調べてみたいです。
ルコウソウは葉が線状に裂け、裂け目が中肋に達していますが、モミジルコウは葉の裂片が前者より広く、裂け目は中肋に達していません。
見本園は、いろいろ勉強になります。
エフ・エム
2011/10/31 08:49
winning-fieldさん、コメントありがとうございました。
私も散歩道でヒメジョオンやツユクサの探索をしてみたいと思っています。
エフ・エム
2011/10/31 08:52
ジュンチーさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2011/10/31 08:55
お訪ねするのが遅くなりました。ルリフタモジの解説楽しくお聞きいたしました。
古文が好きなので有る程度は知識も持ち合わせていますが葱の「ヒトモジ(一文字)」は知りませんでした。
tabibito
2011/10/31 11:09
花が有るだけに、優しい感じの植物達で、前記事とは雰囲気が違いますね
モミジルコウ、ここでも一度だけ雑草に混じって見かけました。
写真に撮ったのですが、全てピンぼけで・・・
気にして探してるのですが、まだ再会がありません
T&M
2011/10/31 13:12
ヒロハノレンリソウはスイートピーに、ヘラバヒメジョオンはヒメジョオンに間違えそうです。
この2つは覚えておきたいですね。
マツヨイセンノウとルリフタモジ は花壇に植えたいような花です。
モミジルコウはよく見ますね。
アサガオより葉も花も可愛いです。
フェンスに絡まって咲いています。
帰化植物は参考になりました。
かなた
2011/10/31 15:03
帰化植物の多さには驚きますが・・・園芸種として持ち込まれたものの野生化も少なくないのですね。
単純に、輸入植物や包装材料・靴の底に種がくっ付いてやってきただけでないだけに、複雑な思いがしますね。
京都御所などでは、観光客の靴をはじめ衣服についてやってきたキノコの胞子が育って外国のキノコがあるのだとか・・・チョコチョコ訪ねた時に目を凝らしているのです(大笑い)
Tatehiko
2011/10/31 15:27
tabibitoさん、コメントありがとうございました。
私も記事を書きつつ知ったことです。ブログを書くことは、自分自身の勉強になります。
tabibitoさんのブログからも教えられることが多いです。いつも楽しみにしています。
エフ・エム
2011/10/31 16:24
totoさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2011/10/31 16:25
T&Mさん、コメントと気持玉をありがとうございました。
有害な雑草になる帰化植物は困りものですが、見て楽しいきれいな植物も多いですね。考えを変えると、こちらが外国に出かけなくても、向こうから日本にきて美しい姿を見せてくれるのは、ありがたい気もします。
モミジバルコウソウは可愛いですね。そちらではどんな名がついているのでしょうか。
エフ・エム
2011/10/31 16:35
かなたさん、コメントと気持玉をありがとうございました。
ヒロハノレンリソウは園芸種のスイートピーより素朴な感じでした。それはそれでいいですね。
ヘラバヒメジョオンはヒメジョオンと同じような場所に生えるので、私もどの位の割合で生えているのか、調べてみたいと思っています。
ルコウソウは昔からおなじみの植物でしたが、モミジバの方がもう一つきれいかも知れませんね。
エフ・エム
2011/10/31 16:46
Tatehikoさん、コメントありがとうございました。
園芸種からの帰化植物はきれいなものが多いですが、穀物の種子や貨物と一緒に入ってくるものは、もう一ついただけないものが多いように思います。ハリビユなんか、本当にこまりますね。
キノコもそうなんですか。御所などは外国人観光客が多いでしょうから、そういうことは考えられますね。キノコの知識はほとんどないですが、興味をひかれます。
エフ・エム
2011/10/31 16:55
hanasakuさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2011/11/01 08:29
tabibitoさん、TBをありがとうございます。
早速訪問させていただきました。 ヘラバヒメジョオンの花がとても愛らしく写っているので、うれしくなりました。
エフ・エム
2011/11/01 08:50
こんばんは!
本当にたくさん帰化植物があるものですね・・・。
ヘラバヒメジョオンは、よく考えてみていないので、ヒメジョオンとして見ていたなと改めて知りました。
松の陰
2011/11/02 20:19
松の陰さん、コメントと気持玉をありがとうございました。
ここには2百数十種の帰化植物を集めているとか。これでも帰化植物のごく一部と思います。
ヒメジョオンもそうですが、帰化種がふえるにつれて、種の同定が難しくなりました。
エフ・エム
2011/11/03 08:53
おばブーさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2011/11/04 08:51
帰化植物もエフ・エムさんの解説が入ると楽しめます。出会えた花が帰化植物だと調べながらがっかりしていた私ですが、少し見方が変わったような気がします。^^v
三千子
2011/11/10 22:45
三千子さん、コメントありがとうございました。
帰化植物といってもいろいろで、中には感じのいいものもありますね。せっかく外国からはるばるやって来たのですから、歓迎したい気持もありますが、あまり在来種を圧迫しないでほしいです。
エフ・エム
2011/11/11 11:04

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木場公園帰化植物見本園の花(3) 道草の時間/BIGLOBEウェブリブログ
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