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zoom RSS 「いばら姫」のこと(バーン・ジョーンズ展)

<<   作成日時 : 2012/08/17 09:43   >>

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今、丸の内の「三菱一号館美術館」で、バーミンガム美術館のコレクションを中心にした「エドワード バーン - ジョーンズ展」(三菱一号館美術館・東京新聞主催)が開催されています(6月23日ー8月19日)。遅ればせながら一昨日見てきました。

エドワード バーン - ジョーンズ (1833-1898) はダンテ・ガブリエル・ロセッティやジョン・エヴレット・ミレイらによって起こされたイギリスにおける芸術運動「ラファエル前派」に属し、この運動の後期に活躍した画家で、装飾芸術で著名なウィリアム・モリスとの親交が厚かったようです。

これまで、ラファエル前派の画家たちの絵画は英国の画家を含む絵画展などで見る機会も多くありましたが、そのうちの一人が個展のかたちで紹介されることは滅多にないことです。展覧会では油絵、水彩、エッチング、タペストリー(バーン - ジョーンズ原画/モリス商会制作)、書籍の表紙・挿絵などを含む約80点の作品が展示されていました。ウィリアム・モリスの著書への挿絵もあります。

バーン - ジョーンズの絵画は、ギリシャ神話、聖書、著名な物語などの一場面、一場面に見る者を引き込んで行く魅力があります。カタログの表紙は代表作の一つ、「いばら姫」です。以前から是非見たかった作品でした。「いばら姫 (The Briar Rose)」は、古くからの伝承で、グリム童話に取り上げられてよく知られるようになった「眠れる森の美女」をテーマにした作品です。1860年から約30年間、多くの習作ののちに完成されたのだそうです。いばら姫のモデルは結婚前の愛娘とのこと。(カタログより)

森の奥深く、廃墟となった宮殿に残るベッドに、魔法にかけられた美女が深い眠りについており、周囲に侍女たちがやはり眠っています。この絵で重要なのはイバラ、大きな茂みが美女をいとおしげに保護するかのように覆いかかっています。花は小さく、優しい薄いピンクです。姫はいつかどこかの王子がやってきて眠りの魔法から解かれるのですが、この絵に対面すると、森深く、バラに囲まれて、今もなおこんこんと眠っているのではないかと思われました。

余談ですが、チャイコフスキーのバレー「眠りの森の美女」オーロラ姫はめでたし、めでたしで終わってしまうので、余韻が残らない。まあ、眠ったままで終わってしまっては、バレーにならないから仕方ないですが。

この絵はダブリン市立ヒュー・レイン美術館所蔵で、同美術館のホームページから、その画像を見ることができます。残念ながらこの画像では、バラの色がはっきり出ていません。
http://emuseum.pointblank.ie/online_catalogue/thumbs/113_Burne-Jones_E.jpg

画像

カタログ表紙ーいばら姫



画像

チケットの絵は「ペルセウスとアンドロメダ」



このあと、「バーン - ジョーンズ展」は兵庫県立美術館(9月1日ー10月14日)および郡山市立美術館(10月23日ー12月9日)で巡回展示されるそうです。

追記:T&Mさんより、この絵の画像がバーンジョーンズ展のホームページに出ている旨、情報をいただきました。たしかにこの画像のほうがダブリン美術館の画像より原画を彷彿とさせます。ありがとうございました。
http://mimt.jp/bj/story.html
(ただし、この画像もやがて消えるかもしれません。)


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コメント(24件)

内 容 ニックネーム/日時
残暑お見舞い申し上げます。
草むらと太陽の写真、まさに!
虫が鳴くとはいえ、残暑はまだまだ続きますね。

Briar Rose
このイバラはどこ産のノイバラでしょう、
とても気になりました。ヨーロッパにも
たくさん種類があるでしょうから。
(見に行こうかと考え中、ありがとうございました)
ご紹介のストーリー、何ともロマンチック、
それを30年かけないと完成させられなかった(?)
のも、興味深いです。
ミセスサニー
2012/08/17 10:44
三菱一号館美術館は大好きな美術館の一つです。
興味深い美術展なのですぐにでも飛んで行きたいところですが・・・なにせ遠すぎる。。。
『眠れる森の美女』といえばバレーかディズニーのアニメの印象しかありませんが
この『いばら姫』は全く違う印象の絵画ですね。
やはり観てみたいなぁ。。。
あっこちゃん
2012/08/17 20:33
ミセスサニーさん、コメントありがとうございました。
こちらからも、残暑お見舞い申し上げます。
一時朝夕涼しさを感じるときもありましたが、またこのところ蒸暑い猛暑と熱帯夜が続いております。
私もこのイバラに興味をもちました。バーン - ジョーンズはきっとイギリスで見られる野生のバラをスケッチしたのだと思いますが、何という種類でしょうか。イギリスで買ったバラ図鑑を調べてみましたが、ピンクの花のつくノバラは数種あって区別がつきません。デフォルメされている可能性もありますし。
この絵にいたる習作のいくつかも展示されています。そのほかにも物語にのめりこみそうな作品が多くあります。なかなかいいですよ。
エフ・エム
2012/08/18 07:25
totoさん、気持玉をありがとうございました。
エフ・エム
2012/08/18 07:51
彩さん、気持玉をありがとうございました。
エフ・エム
2012/08/18 07:52
yasuhikoさん、気持玉をありがとうございました。
エフ・エム
2012/08/18 07:53
あっこちゃん、コメントありがとうございました。
三菱一号館美術館はハイカラな感じの美術館ですね。それに東京周辺に住む者には交通の便利がいいです。でも、たしかにそちらからは遠過ぎますね。兵庫県立の方もちょっと遠いですね。
ねむり姫の物語はよく知られたものですが、同じ主題でも表現者によってまるで違った表現になるのですね。バーン - ジョーンズの世界に浸ってきました。
エフ・エム
2012/08/18 08:22
古くからの伝承では、眠ったままなのでしょうか。
童話に収録されるときに変更されたりしているものも多いようですから。
以前王子さまのキスでどうして都合良く目覚めるんじゃー、と思っていましたが、真実の愛だけが闇を溶かし去ることができるということなのですね。
私も愛を体現して自らを目覚めさせたいです。
とんとん
2012/08/18 14:52
とんとんさん、コメントありがとうございました。
古い物語をシャルル・ペローやグリム兄弟が童話のかたちで拾ったのですが、カタログの説明など見ると、やはりもともと、姫が魔法で眠らされ、長い年月(100年?)の後、どこかの王子があらわれて、魔法がとけたというものと思います。
バーン- ジョーンズは魔法が解ける場面より、姫の眠っている場面のほうにドラマを感じたのではないかと思います。
エフ・エム
2012/08/18 18:00
「いばら姫」、カタログの写真は一部分なのですね。
バーン=ジョーンズ展のホームページ
http://mimt.jp/bj/story.html
を見て大きさに驚きました。
1.26*2.37mもの大作なんですね。
カーソルを置くと少し拡大できるので、バラを見てみましたが、花びらは密ではない野ばらのようですね。
色もピンク色がくすんでいます。
エフ・エムさんのように実際を見るのが一番綺麗で感動するのでしょうね。
ぜひ実物を見たいものです。
1ヶ月ほど前、NHK BSでミレイの「オフィーリア」の特集を見ました。
あのオフィーリアの独特の神秘的表情は何を意図するのかを色んな角度から検証していて興味深かったです。
T&M
2012/08/20 17:37
小梨さん、気持玉をありがとうございました。
エフ・エム
2012/08/21 09:34
kemochimeさん、気持玉をありがとうございました。
エフ・エム
2012/08/21 09:35
かなたさん、気持玉をありがとうございました。
エフ・エム
2012/08/21 09:36
T&Mさん、コメントと気持玉をありがとうございました。
教えていただいたURLを開いてみました。これは気が付きませんでした。たしかにこの方が原画を彷彿とさせます。ありがとうございます。本文に追記しておきました。
私もNHKのオフィーリアを興味深く見ました。これもすごい絵ですね。私はロンドンのテート・ギャラリーでこの絵をはじめて見ました。その後、兵庫県立美術館で「テート・ギャラリー展」で二度目の対面。幸いなことでした。
この絵については、たしか漱石が「草枕」の中に感想を述べていたと思います。もう一度調べてみたいと思います。
エフ・エム
2012/08/21 10:49
残暑お見舞い申し上げます。
いばら姫の話は、小さい頃に読んだ記憶があります。
「エドワード バーン - ジョーンズ展」眠れる森の美女のモデルになった絵を、ぜひ郡山の美術館で見たいと思います。
巡回展示の情報、ありがとうございます。
みーたん
2012/08/21 13:50
みーたんさん、コメントありがとうございました。
この絵は代表作の一つですし、他にも傑作が揃っています。是非ご覧になって下さい。郡山での展示は秋たけなわの季節になりますね。
エフ・エム
2012/08/22 08:20
えのもと@秋田さん、気持玉をありがとうございました。
エフ・エム
2012/08/22 08:21
I子さん、気持玉をありがとうございました。
エフ・エム
2012/08/22 08:22
このみさん、気持玉をありがとうございました。
エフ・エム
2012/08/24 06:49
三菱一号館美術館は私もぜひ行ってみたいところの一つですが、こんな展覧会が開催されていたのですね。
行ってみたかったです。
松の陰
2012/08/24 11:24
ジュンチーさん、気持玉をありがとうございました。
エフ・エム
2012/08/25 08:15
松の陰さん、コメントと気持玉をありがとうございました。
三菱一号館美術館は東京駅の前ですから、東京に用事の折などにのぞいてみるといいかも知れません。いつもいい展覧会を企画していますね。
エフ・エム
2012/08/25 08:33
hideさん、気持玉をありがとうございました。
エフ・エム
2012/08/27 06:54
おばブーさん、気持玉をありがとうございました。
エフ・エム
2012/09/28 23:18

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