「ハマスホイとデンマーク絵画」展のこと

ひと月余り前、1月24日の小音ですが、上野の東京都美術館に「ハマスホイとデンマーク絵画」展を観に行きました。

19世期半ばから20世期初期までの86点(うち37点がハマスホイの作品)の絵画が展示され、ほとんど観る機会のないデンマークの画家たちの絵画を楽しむことができました。特に魅せられたのはハマスホイの作品です。

最初は何気なく眺めていたのですが、次第にその特異な画調に引き入れられてしまいました。明るい色はほとんど使われておらず、沈んだ色調を駆使して、風景画も人物画も静物画にもこの画家の孤独とメランコリーを表現しているように感じられました。この時代の多くの画家の色彩豊かな動的表現とは全く違う印象でした。

ところで、この展覧会の話に新型コロナウイルス の話を添えるのはいささか興ざめですが、この展覧会を訪れたのが1月24日。当時、新型コロナウイルス のニュースは武漢での発生に集中していて、まだ他所への拡散に関する報道もなく、なんの警戒意識もなく、落ち着いて展覧会を鑑賞できました。ところが2月初旬からプリンセス・ダイヤモンドでの感染の記事が出始め、以後日本各地に感染が広まり、死者も続出。今は学校閉鎖、集会の自粛、観客なしのスポーツイベント、マスクの品切れ、株価暴落など、日本中大混乱です。

上野の東京国立博物館、国立西洋美術館、国立科学博物館は臨時休館中ですが、東京都美術館は開催を続けているようです。でも、今だったら、行く気にはなれません。

いい話ではありませんが、本展覧会はコロナウイルスと結びついて、忘れられない思い出になりそうです。

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この記事へのコメント

2020年03月05日 10:32
静寂でセピア色の写真のよう
同時代のパリのフォービズムやキュービズムからは超越した独特の絵ですね
デンマークといえばアンデルセンを思い浮かべますが、
北欧という気候風土は思索の世界を育む環境の様ですね
見てるとまるで夢の中、音の無い世界に迷い込んだよう
今は休館中・・・(>_<)
早くコロナが収まって普段の平穏な日常になってほしいです
エフ・エム
2020年03月06日 10:51
T&Mさん、コメントありがとうございました。
ハマスホイの作品を見ると、床、ドアでさえ、色の使い方など、非常に緻密でリアルに画かれているのですが、具象的であるにもかかわらず、むしろシュールなものを感じます。誰も真似のできない絵画です。同時代のボナールなどナビ派の絵は好きでなかったそうですが、確かにまさに対照的ですね。

コロナウイルスは暑さに弱いとされるので、夏には終息を願っているのですが、クーラーの効いた閉鎖環境では無理かもしれません。熱中症対策にはクーラーがないと。どうしても悲観的になります。
2020年03月06日 12:24
今までハマスホイの名はもちろん、デンマークの絵画も見た覚えがありません。
静謐な音が止まった世界、ひょっとして松本俊介のような?と思い履歴を見ましたが聴力についての記載は無し。
落ち着いた色彩の家具とうなじの美しい後ろ姿、ロイヤルコペン?かと思われる陶磁器、「幸せ」を絵画で表したような作品ですね。
せっかくの展覧会も中止でもったいないこと!
早春の花々が嬉しい季節ですが、植物園まで休園になって残念です。
エフ・エム
2020年03月07日 13:26
夕菅さん、コメントありがとうございました。
印象は、後期印象派、ナビ派、エコール・ド・パリなどももちろん好きですが、何度も展覧会や絵画集で見ているので、いい前ほどの感動は薄れてきたような漢字です。でも、ハマスホイには新たな感動を覚えました。この展覧会を企画していただいた方に感謝です。もっと知られていい画家だと思います。
チビベア
2020年08月08日 10:00
観たかったのですが コロナ騒ぎで叶わず。無念です。
エフ・エム
2020年08月08日 12:54
チビベアさん、コメントありがとうございました。
残念ですが、また機会があるといいですね。
いろいろ観たい展覧会もあるのですが、コロナで動きが取れません。