道草の時間

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<<   作成日時 : 2009/04/21 19:01   >>

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日本はスミレ大国、非常に多くの種が日本列島に生育しています。例えば、「山渓ハンディ図鑑6 増補改訂 日本のスミレ」には、64種のスミレ、亜種、品種、雑種を含めると162種類のスミレが紹介されています。

そんなにたくさんの種類がある中で、ただスミレといえば、Viola mandshurica W. Becker という学名をもつスミレのこと。いわば、スミレの中のスミレです。タチツボスミレとともに、最も目につくスミレです。葉柄に広いひれがあるのが特徴。花はかなり大きく、濃い紫色で、見事なスミレです。優雅なタチツボスミレを女性に例えれば、スミレは男性的といえるかも知れません。どちらも高貴な姿と思います。

ところが、その高貴なスミレがこともあろうに道路好きとは。車のほこりをかぶる道路のコンクリートやアスファルトの継ぎ目や割れ目に、とてもうれしそうに生えて、華麗な花をいっぱい咲かせているのです。舗装された道路に住むということは、スミレにとってごく新しい体験のはずですが、スミレのもつ生育条件がこのような場所にぴったり当てはまったということになります。

ところで、こどもの頃に読んだ童謡に北原白秋の「法隆寺」(風と笛 昭和17年刊)というのがあります。

  夢殿の 
  石段に、石段に、 
  すみれが咲いてをりました、 
  をりました。

  花の盛りの  
  法隆寺、法隆寺、 
  霞がかけてをりました、  
  をりました。

  ことりことりと 
  誰やらが、誰やらが、  
  陰を歩いてをりました、  
  をりました。

  春のひなたの 
  法隆寺、法隆寺、 
  門が開いてありました、  
  ありました。

なんで夢殿の石段にスミレが咲くのか、長年の疑問でした。しかし、道路のスミレを見て、そういう場所に好んで生えるのは、スミレの遺伝的特性だったんだ、と気付きました。その頃の夢殿の石段には、割れ目か継ぎ目があったのだろうと思います。

北原白秋には、次の短歌もあります。

菫咲く春は夢殿日おもてを石段(いしきだ)の目に乾く埴土(はにつち)(夢殿 昭和14年刊 )



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道路のスミレ



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こういう場所がことさら好きみたい



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アリアケスミレも道路派?



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カモミールも道路好き?



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コメント(15件)

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こんばんは。スミレの写真と、味のある一文が呼応して、ひとつの世界ですね。2回、3回と読み返し、読み返すごとに、あ、いいなあと思いました。発見と、新鮮な感動と、花に寄せる愛情…。今夜はスミレの夢を見そうです。
さとみ
2009/04/21 22:44
エフ・エムさん、素敵なお話ありがとうございます。
コンクリートに種を落とし良く毎年増えるものと、不思議です。f^^;
三千子
2009/04/21 22:47
こんばんは
スミレの花は、可憐な感じですが、道端で咲く姿はたくましいですね。
白秋の作品、知りませんでした。
身近な植物だったのですね。
YAKUMA
2009/04/21 23:00
スミレの紫きれいですね〜スミレを見ると「スミレのはーなー咲くころー・・・」を思い浮かべてましたが、これからは道草の時間を思い浮かべると思います。
かもっち
2009/04/22 07:25
先日、仲間とスミレの花を見つけた時のことです
あっ、スミレが咲いています
なんのスミレですか
タダのスミレです
えっ!、ただなんですか
いや、そー云う意味じゃあなくて
スミレと云う名前のスミレです・・・・・・
なかなか終わらない話でした
やっぱし、名前に何かを付けてもらわないと・・・
ガンソスミレ(元祖菫)とか、スミレホンケ(菫本家)とか・・・。
yajiro
2009/04/22 08:36
さとみさん、コメントありがとうございました。
お褒めいただいて恐縮しております。
守谷市の環境美化デーには、住民たちが路上の草を抜いたり掃除したりするのですが、路上のスミレは残っています。やはり皆さん、スミレは特別なものなのでしょう。
エフ・エム
2009/04/22 09:00
三千子さん、コメントありがとうございました。
お褒めいただいて恐縮しております。
コンクリートの継ぎ目や割れ目に育つ植物たちに親しみを感じております。これからも観察を続けたいと思います。
エフ・エム
2009/04/22 09:08
YAKUMAさん、コメントありがとうございました。
ほんとうにたくましい姿です。その上、とても美しいです。野に咲くスミレもいいですね。そちらも探してみようと思っています。
エフ・エム
2009/04/22 09:16
atsu-sixさん、気持玉をありがとうございました。
とても励みになります。
エフ・エム
2009/04/22 09:22
かもっちさん、コメントありがとうございました。
「スミレのはーなー咲くころー・・・」、ああ、なつかしい歌ですね。宝塚はみたことがないですが、歌はよく耳にしました。スミレはサクラとは違うもう一つの春の象徴なのでしょう。
エフ・エム
2009/04/22 09:33
yajiroさん、コメントありがとうございました。
なんでこのスミレがただのスミレになったのか、ふしぎです。数からいうと、タチツボスミレの方が多いのですが。ガンソスミレ、スミレホンケ、なるほど分かりやすいです。
あ、タチツボスミレが文句をいっています。「わたしたちが元祖。あんたら分家じゃないの」。
エフ・エム
2009/04/22 09:46
濃い紫色すみれはよく目にしますね。
いかにも人の手が入っていない日本の菫です。
濃い紫色と形の良さ、丈夫さがが愛されるところでしょうか。タチツボスミレも逞しいですね。スミレは種類も多く、奥が深く興味を持つとはまってしまいます。
ワイ
2009/04/22 14:18
ワイさん、コメントありがとうございました。
スミレたちはやはり野の花ですね。どうも、庭で育ててもうまく行かないのです。ヒゴスミレもエイザンスミレも庭に植えたことがあるのですが、いつの間にかいなくなってしまいました。野山で見る方がいいです。
エフ・エム
2009/04/22 16:38
実は、スミレが大好きで、
スミレの庭を夢見たりもしましたが、
環境に合う品種が何かもわからないまま
無駄な努力はやめております。
タチツボスミレ、ナガバタチツボスミレが繁殖している中、今年とうとう普通のスミレがどこからか入ってきて喜んでいるところです。
スミレの、可憐なのにたくましいところが、
魅力ですね〜
ミセスサニー
2009/04/23 01:08
ミセスサニーさん、コメントありがとうございました。
スミレはどれもすばらしいのですが、気ままな野草なのではないかと思います。自分の好きなところを見つけてちゃっかり生えているような感じです。そこもまた魅力的なのかもしれません。動物に例えると、犬的でなく猫的?
エフ・エム
2009/04/23 09:42

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