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zoom RSS コシロノセンダングサと来訪者たち

<<   作成日時 : 2010/10/10 16:37   >>

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コシロノセンダングサ (Bidens pilosa L. var. minor (Blume) Sherff) はコセンダングサ (B. pilosa L.) の変種で、前者には舌状花があり、後者にはそれがないこと以外、両者に違いは見られないようです。コセンダングサは熱帯アメリカ(中米・南米)原産のようですが、コシロノセンダングサは原産地が分かりません。どちらも日本では帰化植物です。

先日、農道べりに並んで咲いているコシロノセンダングサの花を写真に撮っていたところ、虫たちが盛んに来訪してくるのに気がつきました。ミツバチ、ツチバチ、ジガバチなどハチの仲間、モンキチョウ、キタキチョウ、ツマグロヒョウモン、イチモンジセセリ、ヤマトシジミなどチョウの仲間です。これらの虫には人気のある花のようです。

コシロノセンダングサは白い舌状花をもっているので、来訪者が多いのかと考えましたが、近くのコセンダングサの群生にも、同じようなハチやチョウがたくさん来ていましたので、これらの虫を呼ぶのに、舌状花はそれほど役立っていないようにも思えました。

正確に舌状花の効果を知るには、コシロノセンダングサとコセンダングサの区画を作って、同じ時間帯に来訪者の種類と数を記録して、比較せねばなりませんが、そこまでする気力はありません。ただなんとなく、舌状花があってもなくても、両種の花が虫を呼ぶ能力はさして変わらないのではないかという気がしました。

コセンダングサにきわめて近縁のコシロノセンダングサに舌状花があるということは、コセンダングサの祖先種も舌状花をもっていたと推定されます。もしかすると祖先種というのはコシロノセンダングサそのものだったかもしれません。舌状花をもつことが自然選択の対象とならないならば、それが進化の過程で失われるのは理屈に合うように思います。逆に、コシロノセンダングサの祖先が舌状花をもたなかったという仮説は無理があるように思います。筒状花が変化して、規則正しく配列する舌状花をつくるというのは、舌状花を失うより、ずっと難しいことでしょう。

こういう理屈はともかく、コシロノセンダングサもコセンダングサも、秋の穏やかな日を浴びながら、虫たちの訪問を一様に歓迎しているように見えました。


追記
コセンダングサ (Bidens pilosa) の亜種には、コシロノセンダングサのほかにもいくつかありますが、図鑑などによって和名と学名の統一がとれていません。たとえば、var. minor はコシロノセンダングサのほか、シロノセンダングサ、シロバナセンダングサなどともよばれるように記述しているものもありますが、シロノセンダングサを var. radiata としているものもあります。

どれが正しいのかよく分からないのですが、千葉大学理学部系統分類研究室 の研究用植物データベース (BGPlants) (http://bean.bio.chiba-u.jp/bgplants/) の和名ー学名インデックス (YList) に載せられている Bidens pilosa の亜種の和名・学名を載せておきます。

Bidens pilosa L. var. minor (Blume) Sherff  コシロノセンダングサ
Bidens pilosa L. var. pilosa コセンダングサ
Bidens pilosa L. var. radiata Sch. Bip. f. decumbens (Greenm.) Sherff
                       ハイシロノセンダングサ
Bidens pilosa L. var. radiata Sch. Bip. f. indivisa Kayama
マルバアワユキセンダングサ
Bidens pilosa L. var. radiata Sch. Bip. オオバナノセンダングサ

なお、コセンダングサ以外の4亜種は、舌状花をもっています。


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コシロノセンダングサ



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訪問者:セイヨウミツバチ



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訪問者:ヒメハラナガツチバチ



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訪問者:ジガバチ



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タイトル (本文) ブログ名/日時
コセンダングサの白い舌状花
去る9月1日にコセンダングサ(キク科センダングサ属)の花をUPしたときに カエル爺さんから小さな白い舌状花がつくこともあると教えていただきましたが、 その状態の花の表情を今日はっきりと撮影できましたので、ご紹介します。                撮影日=2011年9月9日                撮影地=横浜市青葉区、寺家ふるさと村 ...続きを見る
目黒のおじいちゃん
2011/09/14 09:15

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コメント(27件)

内 容 ニックネーム/日時
このアンバランスな舌状花が愛おしく感じますね。
かわいい〜☆
蕾を見るとこことここに出るなとわかりそうです。
この種はみんな同じに姫の目には見えます。
コシロノセンダングサ!?
こういうのもあるんですね。
センダングサ・コセンダングサ・アメリカセンダングサ・・・。
種が強烈でいやになってしまいます。
池田姫
2010/10/10 18:21
こんばんは
コシロノセンダングサ、私も初めて出会ったとき、夢中になって撮りました。
やはり、舌状花があると雰囲気がまったくちがくなりますね。
冬を前に、貴重な蜜源なのでしょうね。
YAKUMA
2010/10/10 22:19
コシロノセンダングサ初めて知りました。 舌状花があると花らしくなりますね。 以前は筒状花ばかりの花をつぼみだと思っていて、いつになったら咲くのだろう?と思っていたら、実になってしまったことがあります。
小梨
2010/10/11 01:33
先生、舌状花を持つコシロノセンダングサこそキク科の植物らしく見えます。それがコセンダングサのもしかすると直接の先祖ではないかとする先生のご推論、大変興味深く拝読しました。花がなくても虫媒効果が変わらないなら、植物も省エネ・省資源に向かうのですね。(^^)☆なお、なぜ「栴檀」が名の一部を成すのかちょっと調べましたが、分かりませんでした。栴檀のような香りがするのでしょうか。☆日本晴れの今日、ご無理のないところで野外の景、お楽しみ下さいね。(^o^)/
mnemo
2010/10/11 05:39
これが服に着く、くっつき虫の名前だったのですね。
それも、舌状花の有無の2種あったのですか
黄色い花が群生している様子は、秋を感じますね。
T&M
2010/10/11 12:56
池田姫さん、コメントありがとうございました。
舌状花がアンバランス。たしかにそうですね。
アンバランスの方がバランスがとれたのより可愛いですね。
まあかなり、筒状花に遠慮しながら生えているようなところもおもしろいです。
エフ・エム
2010/10/11 13:53
YAKUMAさん、コメントありがとうございました。
コセンダングサと比べると、コシロノはずっと少ないですね。やはり見つけるとうれしくなります。舌状花がある方が、キク科らしいですね。
エフ・エム
2010/10/11 13:57
isaacさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/10/11 15:41
hideさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/10/11 15:43
みちくさケロ太さん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/10/11 15:44
まんじゅ猫さん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/10/11 15:46
小梨さん、コメントありがとうございました。
来訪昆虫にはどうでもいいのかも知れませんが、人の目には舌状花があった方が親しみがもてます。
センダングサの種類はどれも実にを作ると厄介な植物になりますね。
エフ・エム
2010/10/11 15:54
mnemoさん、コメントありがとうございました。
キク科の花はやはり舌状花がある方がキク科らしくていいですね。あまり進化せずに、舌状花を残しておいて欲しいものです。しかし、舌状花のないコセンダングサが他を圧倒して栄えているところを見ると、省エネが成功をおさめたのかも知れません。
私もなぜ栴檀が入るのか分かりません。葉は似ているように見えないし、匂いもないようですし。もっとも、栴檀も匂いはないんですね。「双葉より芳し」は白檀と間違えたらしいです。
ジョン・レノンについての記事を読ませていただきました。近来稀にみる人物、お気持が伝わってきて、感動しました。
エフ・エム
2010/10/11 16:38
T&Mさん、コメントと気持玉をありがとうございました。
ヒッツキムシの仲間が今の季節、我が世の春、いや秋を謳歌しているようです。なかでもコセンダングサ。実をつけると厄介な植物ですが、今は虫たちに盛んにサービスしています。いや、サービスさせています。どちらか分かんなくなってしまいました。でも自然の営みを見ていると、けっこう楽しめます。
エフ・エム
2010/10/11 16:46
Turf-Runnerさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/10/12 08:37
おはようございます。
コシロノセンダングサは舌状花があるだけでコセンダングサとは表情が違って可愛らしく見えますね。
でも虫たちにはその可愛さは分からないのでしょうか?
虫達に聞いてみたいものです。
kako狸
2010/10/12 10:39
kako狸さん、コメントと気持玉をありがとうございました。
たしかに舌状花があるかないかでは、花の表情がぜんぜん違いますね。そういえば、舌状花のないキク科の園芸植物は思いつきません。たとえば、マーガレットから舌状花をとってしまったら、誰も栽培しないでしょうね。
エフ・エム
2010/10/12 22:33
かなたさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/10/12 22:35
I子さん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/10/12 22:37
isaacさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/10/12 22:39
翠弘舎さん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/10/13 08:26
この花にも奥深い内容があるんですね〜♪
それにミツバチの蜜源になっていることも知りいつもは何気なく見ている花にも興味がわいて来ました(^^)
松の陰
2010/10/14 09:34
松の陰さん、コメントありがとうございました。
なるほど、セイヨウミツバチはどこかで飼っているミツバチですね。今集めている蜜はセンダングサの仲間からのものが多いのかも知れません。外来種も思わぬところで役立っているのかと興味が湧きます。
エフ・エム
2010/10/14 11:10
hummingさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/10/15 08:28
これまで外来種のアメリカセンダングサとしか認識がありませんでした。いろいろ教えていただき有難うございました。
目黒のおじいちゃん
2010/10/19 20:21
目黒のおじいちゃん、コメントありがとうございました。
アメリカセンダングサもずいぶんはびこっていますね。外来種どうしの攻防戦。まったく在来種をないがしろにしている感じです。
エフ・エム
2010/10/20 07:43
おばブーさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/10/27 12:57

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