道草の時間

アクセスカウンタ

zoom RSS キチジョウソウのこと

<<   作成日時 : 2010/11/20 08:41   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 32 / トラックバック 0 / コメント 35

もう5年位前のことですが、キチジョウソウが地下茎によって、西隣の家の庭から境界になっている柵の下を通って、わが家の庭の隅に定着して、花を咲かせ、実をつけました。ところが2006年の春、うっかりしてこのあたりの土を掘り返し、せっかく定着したキチジョウソウを無くしてしまいました。このときのことは、ホームページにも、実のスケッチを添えて、書いております。そして「地下茎がよく発達する植物だから、もう一度隣の庭から入ってくるのを期待している」などと虫のいいことを書き添えています。

しかし、それが現実のこととなり、一昨年頃から西隣りのキチジョウソウから再びわが家の庭に地下茎のよってその分身を送り込んできました。ところがなんと、ほとんど同じ頃、東隣の庭からもキチジョウソウがやってきたのです。そして、今秋、西のも東のも花を咲かせました。

ホームページにも書いてありますが、吉祥(きちじょう)とは「めでたいきざし、よい前兆」という意味です(広辞苑)。そしてキチジョウソウ(吉祥草)という名は、この花が咲くとその家に吉事があるといわれたことからついたのだそうです(週刊朝日百科「世界の植物」)。キチジョウソウの花が咲いたわが家に吉事があるかどうか、あまり当てにはなりませんが。

ところで、吉祥をもたらす仏として、吉祥天(きちじょうてん、きっしょうてんともいう)が知られています。キチジョウソウの花は小さいけれども、よく見るとなかなかきれいで、ひょっとすると吉祥天の化身かとも思われます。 化身ではないお姿は、奈良薬師寺の吉祥天の画像(国宝)と京都府木津川市の浄瑠璃寺の木像吉祥天(重要文化財)に見られます。残念ながら、私自身は薬師寺の画像を見る機会がありませんでしたが、浄瑠璃寺の木像は2度拝観しています。鎌倉時代初期の作品ですが、平安時代の雅びさを残す美しく可愛い像という印象でした。

画像の写真は薬師寺のホームページで、木像は木津川市のホームページで見ることができますが、手っ取り早く、Wikipediaのページ「吉祥天」には両像の写真が載っています。

吉祥天は毘沙門天の妻(一説には妹)、すなわち、仏教界では数少ない女性で、宝珠(如意宝珠)を左手にのせ、この宝珠からなんでも取り出し、福徳を与えるのだそうです(週刊朝日百科「日本の国宝」)。親しみやすい現世ご利益の仏です。

キチジョウソウに話を戻します。キチジョウソウ (Reineckea carnea (Andrews) Kunth) は 本州(関東以西)、四国、九州に分布し、中国にもあるそうです。図鑑などには大抵ユリ科の植物になっていますが、キジカクシ科やスズラン科に入れられている場合もあります。キチジョウソウ属の植物はキチジョウソウ1種だけなのだそうです。花には両性花と雄花とあるようですが、雄花を確認できませんでした。

追記:上に「キチジョウソウ属の植物はキチジョウソウ1種だけ」と書きましたが、世界には数種あるようですので、この部分を削除いたします。

画像

画像

西側のキチジョウソウ



画像

東側のキチジョウソウ



画像

庭の黄葉:シラン



画像

庭の紅葉:ナンテン



にほんブログ村 花ブログへにほんブログ村 花ブログ 季節の花へ

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 32
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
面白い 面白い

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(35件)

内 容 ニックネーム/日時
おはようさんどす〜
それはおめでたいですね!
2つおめでたいことがありましょう。
花はね、良く見たことないの。
植物園にあるけど葉っぱがいっぱいで
その中の小さな花は撮りにくいのです、日陰だしーー、
今更ながらきれいな花ですね☆
池田姫
2010/11/20 09:32
日出る処のお庭と日没する処のお庭、
両方から吉祥天さまの化身侵入とあらば・・・
近い将来、きっと良い事が待っていますね
早速、ご近所のゲーム付き自動販売機を探して
ジュースでも買ってみましょうか?
もしかしたら・・当たりが出て・・もう一本。
yajiro
2010/11/20 11:11
なんと縁起のよいことでしょう。きっといいことがあるでしょう。何事も信じることです。願えばかなえられるというじゃありませんか。
このところ仕事の往復でJR吉祥寺で毎日のように電車を乗り換えていますが、ここ武蔵野市には吉祥寺という名の寺はありません。昔明暦の2度目の大火で背戸本郷元町にあった諏訪山吉祥寺が消失し門前の人達が開拓し移住したゆかりで吉祥寺新田村が誕生し寺が四つもある寺町として今日の地名にも残っているようです。〜wikipediaより。
目黒のおじいちゃん
2010/11/20 14:19
こんばんは
キチジョウソウ、お庭に咲いてよかったですね。
再びの繁殖は、何か縁起が良いですね。
私の散策経路にも幾つか花を咲かせるところがありますが、みな林の中の薄暗いところです。
でも、この花や赤い実は輝くように見えますね。
私のうちにもキチジョウソウが来ないかな・・・
YAKUMA
2010/11/20 17:05
東西よりの吉祥草闖入(笑い)おめでとうございます!吉兆、瑞兆、いろいろと良い兆しを表す言葉がありますが、Wで来たのですから、東からのは瑞兆草とでも臨時に名づけられてお祝い下さい。(^^) ☆さて先生、私の興味を引いたのは、ある植物を何科に属させるかという問題です。ユリ科、キジカクシ科そしてスズラン科という3科は大変近しい関係なのだろうと思いますし、このキチジョウソウはその全ての科の特徴(もちろんDNAとしての特徴も含む)を持っていて、決定的にそのいずれかとは言えないのだと思います。それでも、一つの科に属させることは植物学的・生物学的および科学的要請なのだろうと思うのです。先生と出会わせていただいたキリについての先生の御記事でも、ゴマノハグサ科の木本というよりキリ科として最近独立させることになったとのことが書かれておりましたが、私の持つある図鑑では、キリはノウゼンカズラ科とされていたりします(少し古い図鑑です)。なにしろ特定の科に属させることが困難な植物というのはきっと少なくないと思いますし、それでもなお、そうした帰属を決めることが要請される大本の理由は何なのかも含め、上で述べましたことについていつか先生のご感想やご教授をいただければ幸いです。(長文失礼しました!)
mnemo
2010/11/20 18:02
先程キチジョウソウの記事を拝読して、うちの中庭にも咲いてないかしらと懐中電灯を持って急いで見に行ってきました(笑)。
やっぱり咲いていました! 何本か花穂が見えましたので、一輪挿し用に1組採ってきました。
明るいところでよく見ると、花序の上部3花が雄花、下部10花が両性花でした。
この記事がなかったら見逃したかもしれません。ありがとうございました。
夕菅
2010/11/20 20:30
先生、連続投稿をお許しください!☆昨日偶然見つけた植物系blogの主が、今日まったく偶然にキチジョウソウを採り上げていて、大変興味深い記事を書かれていました。全体を拝見してもかなりの書き手と感じました。よろしければご覧下さい。
http://hatazakura.air-nifty.com/blog/

mnemo
2010/11/20 20:33
Turf-Runnerさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/11/21 07:57
池田姫さん、コメントありがとうございました。
まあ良いことがあればいいのですが、期待通りに行かないのが常ですが、せいぜいキチジョウソウを大事にしましょう。
普通は葉にかくれて、写真は撮りにくいですね。浄瑠璃寺の吉祥天も厨子の中にかくれています。
エフ・エム
2010/11/21 08:06
yajiroさん、コメントありがとうございました。
庭に出たら、西を向いて礼拝し、東を向いて礼拝しなければなりません。「おい、あのオヤジ、とうとう気が狂ったか」。
景品付き自動販売機を試してみようかな。でも、それで吉祥がパーになっても困るし。
エフ・エム
2010/11/21 08:14
目黒のおじいちゃん、コメントと気持玉をありがとうございました。
何事も信じることですね。昔の人たちを見習って。ありがとうございます。
JR吉祥寺付近に吉祥寺はないのですか。あるものと思っていました。一つ知識が増えました。でも地名が残っているということはいいことですね。近頃は由緒ある地名がだんだん淘汰される傾向にありますが、古い地名は大事にして欲しいものです。
エフ・エム
2010/11/21 08:24
かなたさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/11/21 08:26
YAKUMAさん、コメントありがとうございました。
西と東の両方からほとんど同時に入ってくるというのは、ずいぶん珍しいことだと思っています。両隣に感謝、地下茎にも感謝です。
東のは日陰でしたので、シャッタースピードを下げると手ぶれしてしまいます。三脚を使えばいいのですが面倒です。感度を上げてマニュアルで撮りました。
エフ・エム
2010/11/21 08:35
mnemoさん、コメントありがとうございました。
吉祥草と瑞兆草、いいですね。ありがとうございます。
キチジョウソウの所属については、分類の専門家ではないので何とも言えません。ユリ科なのか、キジムシロ科なのか、スズラン科なのか、はっきりして欲しいものですが、専門家にも困る植物かも知れません。Web上の検索システムで、千葉大学理学部系統分類研究室のBGPlants(http://bean.bio.chiba-u.jp/bgplants/index.html)とMissouri Botanical GardenのTropicos (http://www.tropicos.org/Home.aspx)ではキチジョウソウをユリ科としており、Kew Gardensなど3機関で作っているIPNI (http://www.ipni.org:80/)ではスズラン科、合衆国農務省(USDA)のGRIN(http://www.ars-grin.gov/)ではキジムシロ科としており、どれをとってよいのか判断できません。DNAの解析による分類がやはり一番よいと思いますがどれなのか、分かりません。Wikipedia(日本語)には、APG分類体系(DNAによる)ではスズラン科とあるのですが、引用文献が載ってないのです。世界の権威ある大学や植物園などもこんな状態です。植物愛好家としてはすっきりしない話ですが、今のところは好きなところに入れるしかないですね。
なお、キチジョウソウ属は1属1種と書きましたが、世界には他にもこの属のものがあるようです。追記で訂正しておきます。
キリはAPGによりキリ科とされましたので、キリ科がいいと思います。
紹介いただいたはた衛門さんのブログを見てまいりました。雄花と両性花のこと、参考になりました。
エフ・エム
2010/11/21 10:07
夕菅さん、コメントありがとうございました。
懐中電灯をもって見にいらっしゃったのですか。おさわがせしてすみません。雄花と両性花はちゃんとあるのですね。私は見損なっていました。mnemoさんが紹介して下さったブログの記事には、雄花と両性花の数を花穂間で比較していました。来年もっと咲いたら、こんなこともできるかと思っています。
エフ・エム
2010/11/21 14:47
I子さん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/11/21 14:49
みちくさケロ太さん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/11/21 14:50
totoさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/11/21 14:51
羅輝さん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/11/21 14:53
コメント遅くなりました。m(__)m
キチジョウソウ両隣から、それは良いですね。
しかも、おめでたい花とは・・羨ましいです。
ピンク色の可愛い花ですね。関東から北の方では、育たないのでしょうか?
そういえば、この花は見た事がありません。
吉祥天の化身?そう考えるのも、楽しいですね。
南天も縁起ものですよね?赤い実がキレイですね。
凸P!
みーたん
2010/11/21 17:10
エフ・エムさん こんばんは
キチジョウソウがこの時期に花を咲かせているのを見るのは、なんだかおめでたいことに出会ったようで、私もとても好きです。
このキチジョウソウの両性花と雄花について数年前に観察したことがあります。
以下にURLを貼りましたので、よろしかったら時間のある時にでもご覧になって下さい。

http://www.juno.dti.ne.jp/~skknari/kitijou-sou.htm
なかなか
2010/11/21 18:00
名前も花も趣が有りますね
庭には、南天(難転)、更に、こんな花に、両側から訪問されたからには、きっと良い事が起こるの間違い無し
T&M
2010/11/22 11:41
みーたんさん、コメントありがとうございました。
キチジョウソウの野生のものは関東以西に分布するとありますが、園芸品種ではどうでしょうか。鉢植えのものも売っているようですが。
吉祥天の化身と、まあ勝手に思い込んでいるわけですが、それほどご利益があるかどうか。
南天も縁起物ですから、大事なのですが、ひこばえで陣地を拡張する性質なので、あまりのさばらないように注意しています。
エフ・エム
2010/11/22 13:35
hideさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/11/22 13:37
なかなかさん、コメントありがとうございました。
キチジョウソウの雄花と両性花の観察と実験の結果をたいへん興味深く拝読いたしました。花序の下の方で、しっかりと充実した実をつくり、上の花は雄花としておいておく。省エネで合理的な戦略ですね。しかも、両性花が損傷を受けると、急遽雄花となるべきものを両性花に変える。そのしたたかさにびっくりです。素敵な実験ですね。
エフ・エム
2010/11/22 13:52
とでもさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/11/22 13:54
T&Mさん、コメントと気持玉をありがとうございました。
難を転じた上に、吉祥天さまの化身が両側から現れるとはなんとしたことかと思っています。これでいいことがあるなんて、ちょっと虫がよすぎる気がしますけれど。
それはそれとして、きれいな花や実を見られるのがなによりです。
エフ・エム
2010/11/22 14:01
東からも西からも吉祥草が来るなんてラッキーですね。
小梨
2010/11/22 20:51
小梨さん、コメントありがとうございました。
同時期に東と西からキチジョウソウがくるなんて滅多にないことですので、ブログのネタになりました。
エフ・エム
2010/11/23 08:06
テッドさん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/11/24 07:48
キチジョウソウ、里山歩きをしていて見た事があるかもしれません。
実家に大変よく似た色と形の花があったので調べてみましたら、ヤブランでした。
似て非なる植物ですね。
まんじゅ猫
2010/11/24 12:26
おはようございます。
ナンテンにキチジョウソウですか?
HPも見せて頂きました。
スケッチもお上手ですね。
願いが叶ってキチジョウソウが東西からお出ましとはきっと吉事がありますよ。
その上難も転じるのですから、良い事ずくめですね。
我家は花壇だけのはずのキチジョウソウが敷石の方にまで蔓延って来てしまい、夏の間ずうっと気になりつつも放っておいた草取りをした時に、随分沢山の花も咲いていたのを引っこ抜きました。
そして、ナンテンの枝もさっぱり切り落としました。
何か悪いことが起こらないと良いけど・・・
家のキチジョウソウもお隣のお庭に伸びて行ってくれて、エフ・エムさんの様に喜んで下さると良いのにぃ〜。
思う様には参りません。
それとも知らない内に伸びて行っているのかしら?
今度お隣さんとお顔を会わせたら伺って見る事にしましょう。
kako狸
2010/11/25 08:19
まんじゅ猫さん、コメントありがとうございました。
なるほど、ヤブランに似ていますね。葉はヤブランの方がきれいでしょうか。ヤブランもユリ科、キジムシロ科、スズラン科のどれともいい難い植物のようです。その点でもキチジョウソウとヤブランは似ています。
エフ・エム
2010/11/25 12:58
kako狸さん、コメントと気持玉をありがとうございました。
ナンテンにキチジョウソウ。吉事がありますかどうか。でも息災でいろいろな植物が見られれば、それに越したことはないと思っています。
キチジョウソウはたしかによく増えそうですね。しばらくそうなればいいなと思っていますが、やはり限度を越えたら大変でしょうね。ナンテンはこちらもひこ生えでどんどん増えるので、整理せざるを得ません。丈夫ですし、あの生命力は大したものです。やはりめでたい植物なのかもしれません。
エフ・エム
2010/11/25 14:55
三千子さん、気持玉をありがとうございました。
見て下さってうれしく思います。
エフ・エム
2010/12/16 11:04

コメントする help

ニックネーム
本 文
キチジョウソウのこと 道草の時間/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる